京都の居住者満足度は全国8位と微妙な結果
大東建託株式会社が、過去最大級の居住満足度調査を行い、「いい部屋ネット 街の魅力度ランキング2022<都道府県版>」として集計、京都府が4位だったというニュースです。
ランキングが定義する魅力度は、実際に住んでいる人々が、住んでいる街についてどれくらい満足しているか、また、住んでいない人々に地域の魅力がどの程度伝わっているかを指しているようです。
京都府は、居住者の満足度で全国8位と微妙な結果に、一方で非居住者が感じる街の魅力度は全国2位と好結果、「街の魅力度ランキング」としては全国4位でした。
•順位は、居住者の居住満足度と満足度8因子・建物満足度・主観的幸福度・住み続けたい意向の12項目と、非居住者の居住訪問経験(5項目)、認知(2項目)、居住訪問希望(3項目)、個別評価(8項目)の18項目、合計30項目のそれぞれの順位の平均を元に算出しています。項目の詳細は「街の魅力度ランキング2022<都道府県>TOP41(項目別)」に掲載しています。ただし、主観的幸福度・住み続けたい意向について、2022年は未発表のため2021年の順位を使用し、それ以外の居住者評価は2022年の数値を使用しています。非居住者評価は、2022年の回答者のみを対象としています。
•30項目の評価項目の評価点数・正規化点数(偏差値)の平均を用いると特定項目で突出した値があった場合にその影響が非常に大きくなり、事実上項目に上乗せされるため、順位平均でランキングを作成しています。
•非居住者評価は、回答者の居住都道府県以外の都道府県をランダムに表示し、一人につき一つの都道府県について回答するよう制御しています。
•居住満足度・建物満足度・住み続けたい意向は5段階評価、主観的幸福度は10段階評価、経験・関係は2段階評価(はい・いいえ)、それ以外の非居住者評価は5段階評価(そう思う・どちらかといえばそう思う・どちらでもない・どちらかといえばそう思わない・そうは思わない)です。
•街の魅力を発信することを目的としているため、下位(42位以下)の順位は公開していません。
総評
■魅力度(都道府県)トップは、福岡県
第1回目調査となる本リリースでの魅力度(都道府県)トップは福岡県で、2位兵庫県、3位神奈川県、4位京都府、5位東京都となりました。福岡県は居住者評価では5位、非居住者評価が1位でしたが、非居住者評価では1位となった項目はなく、全体としてバランス良く高い評価を得ています。5位の東京都は居住者評価は3位ですが非居住者評価が12位で、居住者評価・非居住者評価で1位の項目が多いものの、非居住者評価の「住みやすそう」「自然が豊か」「景勝地や温泉が多い」の3項目が最下位の47位となっています。
■観光地としての魅力度は北海道・京都府・沖縄県がトップ3に
「観光に訪れたいと思う」の項目では、1位は北海道で、2位京都府、3位沖縄県となりました。これら3道府県の非居住者評価を項目別にみると、北海道は「自然が豊か」「食べ物がおいしい」「景勝地や温泉が多い」でいずれも1位、京都府は「歴史的建造物・文化財が多い」で1位、沖縄県は「気候が良い」で1位、「自然が豊か」で3位と、道府県の魅力にも特徴がありそうです。
■魅力度(都道府県)で茨城県・群馬県・栃木県も健闘
他社のランキングで話題になった茨城県は総合41位、居住者評価39位、非居住者評価38位、群馬県は総合30位、居住者評価15位、非居住者評価36位、栃木県は総合29位、居住者評価24位、非居住者評価30位と上位ではありませんが、最下位近くではありません。茨城県については、首都圏の一都三県居住者からの評価は高くなっていますが、関西圏(2府4県)および愛知県居住者からの評価が非常に低くなっているため全国平均順位が上がらないという特徴があります。
※調査には「魅力的だと思う」という設問も含まれていますが、 「観光に訪れたい」「仕事で訪れたい」という設問との相関関係が0.908と非常に強く、「魅力的だと思う」という設問でランキングを作成するのは適切ではないと判断しました。
※回答者の居住地も非常に重要であり回答者の割付を自治体の人口比率にできるだけ近くする必要があります。都道府県毎の割付では都市部の比率が相当高まると考えられるため、本調査では区市町村で割付を行っています。また、できるだけ回答者の訪問経験等のバイアスを小さくするために、各都道府県3,000名以上の回答を得るように調整しています。