祇園恋しや だらりの帯よ

11月23日は、「祇園小唄祭」です。1961年11月23日に円山公園内にある瓢箪池の西北角に歌碑が建立されたことを記念して、2002年から行われているようです。

「祇園小唄」は、長田幹彦が祇園のお茶屋「𠮷うた」で作詞したと言われていて、直筆の原稿が「𠮷うた」に保存されているそうです。その縁もあって、歌碑の建立に尽力したのが、「𠮷うた」の二代目女将さんです。

1930年に映画「祇園小唄絵日傘」の主題歌として流行した「祇園小唄」は、京舞四世の井上八千代が振り付けをし、花街祇園を代表する舞踊になったみたいです。

「祇園小唄」

月はおぼろに東山
霞む夜毎のかがり火に
夢もいざよう紅桜
しのぶ思いを振袖に
祇園恋しや だらりの帯よ

夏は河原の夕涼み
白い襟あしぼんぼりに
かくす涙の口紅も
燃えて身をやく大文字
祇園恋しや だらりの帯よ

鴨の河原の水やせて
咽(むせ)ぶ瀬音に鐘の声
枯れた柳に秋風が
泣くよ今宵も夜もすがら
祇園恋しや だらりの帯よ

雪はしとしとまる窓に
つもる逢うせの差向(さしむか)い
灯影(ほかげ)つめたく小夜(さよ)ふけて
もやい枕に川千鳥
祇園恋しや だらりの帯よ

2022年11月27日RT(216)
編集部 春風

編集部 春風

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