白川の詩


【古都の葉/京都・岡崎/白川】

分水界

白川はやさしい川
比叡のかすみの向こうから
京帯をなげおろし
白川女のくりだすように
恋にすすり咽く草の根わけ
谷川石を縫ってくる
南禅寺インクライン舟溜で
山を割って流れくる
びわ湖疏水と合流し
丹塗りの橋と大鳥居
たゆとう川面に濡れながら
白川砂を汲み上げる
浚渫船の脇から
壱別離苦の分水界
ああ白川は妙なる川

(白川と疏水を称える詩)

2018年11月5日RT(205)
編集部 春風

編集部 春風

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