京都吉兆嵐山本店改修プロジェクト

京都吉兆が、嵐山本店の座敷「待幸亭」の改修を行うと共に、貴重な日本建築の保存と継承、職人の匠の技を伝えるためのクラウドファンディングを2022年12月26日(月)より実施するというニュースです。

「待幸亭」は、吉兆 創業者 湯木貞一が松下幸之助の別邸にあった書院造の建物を譲り受け、1962年に再築したもので、随所に湯木貞一のこだわりが散りばめられた部屋です。

また、軒下の角に柱がなく、屋根から梁を釣った造りになっており、くぬぎの化粧軒裏や縁側の松の木の一枚板は、現代では再現は難しいとも言われています。しかし、明治元年に建てられ、嵐山に移って60年が経過していることもあり、老朽化が進み様々な箇所のメンテナンスが必要になったようです。そこで、2023年春に向けて、部屋の大改修を行なっているそうです。

現在の嵐山本店 座敷「待幸亭」

■「待幸亭」の改修概要
【天井画の張り替えの他、床の間や建具などを「京都の匠」が集結して改修】
天井画は、金閣寺の杉戸絵も手がけた日本画家、森田りえ子の作品に張り替え、唐紙や障子、金箔も新しくし、漆も塗り直し、柱は汚れを落とす一方、床の間の百日紅(さるすべり)など、時間の経過が風合いを醸し出す部分はそのまま残すなど、全体のバランスも考えながら作業しています。

「京都の匠」が集結して改修

■「待幸亭改修 クラウドファンディング」の概要
【クラウドファンディングを通じて、皆で共感し、日本文化の未来をつなげたい】
今回の改修は、ただ部屋をきれいにするというものではなく、貴重な日本建築の保存と継承、これらの仕事をする職人の匠の技を伝え、日本の文化を未来につなげるための取り組みと考えているみたいです。このプロジェクトを多くの人に知ってもらい、共感してもらうために、「待幸亭」改修のためのクラウドファンディングを実施することにしたようです。
部屋改修後は、今回の改修の模様を撮影した特別ムービーの公開、天井画裏にお名前の掲載、天井画モチーフの扇子、京都吉兆オリジナル商品、食事券など、様々な返礼企画を用意。京都には、宮大工、建具職人、表具師など専門の技術を持った職人たちがいます。
今回の動画では、完成品だけでなく、これらの職人の、なかなか見ることのできない仕事の様子も収録されています。
松下幸之助から湯木貞一に渡り、京都吉兆が今に受け継いだ“日本の美”を、私たちだけのものではなく、皆さんと共有すべき、と考えたそうです。
貴重な日本美術や日本建築を保護・保存するためにも、壮大なプロジェクトとして進行中の「待幸亭」改修について、今後、WEBサイト等で随時発信も行うみたいです。

クラウドファンディングサイト「READYFOR」で実施

実施期間:2022年12月26日~2023年2月23日
クラウドファンディングサイト「READYFOR」で実施
クラウドファンディングは下記リンクよりご確認、ご参加いただけます。
https://readyfor.jp/projects/kyoto-kitcho/preview?preview_token=874c83b937922ba153b82b0bbae3d1e04b476a1c

クラウドファンディングの概要は、京都吉兆HPにも掲載。

下記リンクよりPDFをダウンロードいただけます。
https://kyoto-kitcho.com/pdf/kyotokitcho_news_221226.pdf

■京都吉兆
1930年、湯木貞一が「吉兆」を創業。その後、1991年に分社化し、嵐山を本店に「京都吉兆」として独立。現在の総料理長・徳岡邦夫は、湯木貞一の孫にあたる。祇園、松花堂(八幡)、名古屋にも支店があり、日本料理の伝統を継承しながらも、新しい表現、革新的な試みにも挑戦し、食だけでなく、日本文化の創造にも積極的に取り組む。日本を代表する料理店として、国内外の賓客の食事会、イベントにも参加。
所在地  : 京都府京都市右京区嵯峨天龍寺芒ノ馬場町58
WEBサイト: https://kyoto-kitcho.com/

2022年12月27日RT(69)
編集部 春風

編集部 春風

京都の暮らしが少しだけ楽しくなるニュースをすろ~な感じで配信しています。記事へのご意見・ご感想は、メール(info@slocalnews-kyoto.jp)で送ってください。心からお待ちしています。

人気のある記事ベスト15

まだデータがありません。