夢に現れた神の宣託で家を御旅所に


【そなたの家を神が降臨する地にしなさい/local news/まちの歴史/四条烏丸】

北は仏光寺通、南は高辻通、その間の烏丸通と通りに面した東西の小さなエリアが「大政所町」です。町名の由来は、烏丸通の東、ビルに挟まれて建つ小祠「八坂神社大政所御旅所」です。

974(天延2)年、東洞院高辻に邸宅を構え暮らしていた秦助正の夢に八坂大神が現れ宣託を与えます。
 「そなたの家を神が降臨する地にしなさい。すぐにこの事を朝廷に奏上しなさい」
宣託を受けた朝、助正が目覚めると庭の塚から祇園社まで蜘蛛の糸が続いていました。驚いた助正は、すぐに朝廷に奏上します。すると円融天皇も同じ夢を見ていました。

宣託に従って助正の邸宅は祇園社の御旅所となり神殿が造られました。祇園会の際には、3基の神輿のうち大政所と称する牛頭天王と八王子との2基が入り安置されたことから大政所と呼ばれるようになったそうです。

烏丸通の西にある「拝石」の東正面をに「八坂神社大政所御旅所」がある

 御旅所は、1536(天文5)年に起きた騒乱で焼失します。その後1591(天正19)年に豊臣秀吉の命により現在の四条寺町に移されました。

【場所】
京都市下京区大政所町

2019年6月12日RT(643)
編集部 春風

編集部 春風

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