『京ぎをん浜作料理教室 四季の御献立』刊行


【京都の名割烹「浜作」三代目が主宰 3万人が通った料理教室のレシピ本誕生/local news/京まち見聞録/京都】

11月27日(水)、京都の名割烹「浜作」三代目が主宰、3万人が通った料理教室のレシピ本『京ぎをん浜作料理教室 四季の御献立』(株式会社世界⽂化社)が刊行されたようです。

■日本初の板前割烹「京ぎをん浜作」とは
今はどんな料理ジャンルのお店でもカウンターオープンキッチンがありますが、板前割烹と呼ばれる“目の前で調理人の料理をする様をライブを楽しみながらカウンターで食事をいただく”スタイルを日本で初めて提供したのが「浜作」。昭和2年、名包丁さばきで鳴らした森川栄が始めた「浜作」は、料理界に一大旋風を巻き起こしたのです。目でも舌でも楽しめ、ゲストの好みを汲み取って料理を拵える、その自由闊達な気風は瞬く間に人気を博し、「浜作」は昭和、平成を通じて食通の京都の旦那衆、そして多岐にわたる分野の文化人に愛されてきました。店名の「浜作」のロゴはその中のひとり川端康成の揮毫、暖簾はバーナード・リーチのデザインです。海外からは英国のチャールズ皇太子、モナコのグレース公妃、チャールズ・チャップリン、マーロン・ブランド、イヴ・モンタン等々、錚々たる顔ぶれです。

■料理教室は三代目がスタート。いまや京都一、いや、世界一習いたい和食教室に!
そんなVIPや美食家を唸らせてきた浜作のカウンターを舞台に、もうひとつの名物を作ったのが当代主人、「浜作」3代目となる森川裕之氏。若くして代を継いだ際に、試食会も兼ねてカウンターでお料理の作り方を解説したのがきっかけ。「これは家庭料理でもとても役立つので、料理教室としてぜひ続けてほしい!」という要望から、平成3年にスタート。今は月8クラス、150人を数える規模で、全国から生徒さんが集まり、予約がとりにくい人気料理教室に。「今日に至るまで通算2300回、延べ3万人にお通いいただいたことになります」と森川氏。評判が評判を呼び、教室に通う中には料理研究家や料理評論家、SNSでも人気の食ライターなどセミプロも「勉強」に通います。

■料理教室で教えるのは、大定番料理
教室は、まず、だしをとるところからスタート、昆布のだし、かつおぶしの加わっただしのテイスティングから始まります。毎月、ひとつのコースで4~5品ほど、森川氏の巧みな話術に笑いが絶えないながらも、次々と目の前で調理が進みます。「なぜこれをこのようにするのか」など、技術の説明も明快に、ライブな教えに続いてアツアツの料理を楽しむ仕掛け。料理教室でありながら、板前割烹の真骨頂が味わえます。ある日のメニューは菜の花のあえもの、鰆の照焼、青豆のごはん、お豆腐の白味噌椀、など、いたって身近な献立ですが、森川氏の手にかかるとまったく別ものに変わります。「旬のものをいかにおいしく拵えるのか、がこの教室の眼目。夜のお店でのお料理も実は同じ考え方なのです」と森川氏。「目先を新しくしよう、という最近の料理人さんの思いはわかりますが、変わった素材を組み合わせたところで、それが本当に皆様が食べたいお料理なのか。むしろ和食の大スタンダードをお出しするほうが浜作らしいと」。「家庭料理でも、絶滅危惧種になりそうなお料理がたくさんあります。蒸し物などがそうですね。おいしい茶碗蒸しがあるだけで食卓は豊かになります」と森川氏。本書はそんな、浜作料理教室で27年にわたり教えてきた中から、大定番ともいうべき73品を厳選。「料理教室の教科書を作るような気持ちで選びました」と語ります。

■目からうろこの調理法。いつものおかずが格段に美味しく!
日本には旬になると食べたくなるものが決まってあります。そんな和食ならではの野菜と魚の大定番と、浜作を訪れたお客様が好んだ洋食風のおかずや肉料理、おかずになる具沢山の汁もの、ご飯料理などを、材料の切り方や手元がわかるプロセス写真とともに紹介。そして作り方には、「ここがポイント!なぜこの作業をするのか」という理由をコメントとして赤字で別記するなど、こだわりの料理教室らしいテキストとなっています。

というのも、森川氏の料理の調理メソッドにはいくつかユニークなものがあります。「ご飯を土鍋で炊くときは蓋をあけてもいいのです!」「筍の下ゆではぬかをつかわない」「生臭さを抜くために、調理途中で鍋ごと洗い流す」など、一瞬驚く調理工程ですが、実は理にかなっていることばかり。一方、テフロンのフライパンを使って仕上げる魚料理など、便利なものはどんどん使いましょうという主義も歓迎したいポイントです。

■100周年に向けて新しいステージへ
昭和2年創業の浜作。現在祇園八坂神社の鳥居前に本店を構えていますが、100周年のあらたなステージに向けて、京都の風光明媚な地に新本店を開くことが決まっています。2020年夏前にはそのお披露目も予定されており、今後ますます注目される美食の名店であり続けることでしょう。

【詳細情報】
『京ぎをん浜作料理教室 四季の御献立』
https://www.sekaibunka.com/book/exec/cs/19325.html

2019年11月30日RT(201)
編集部 春風

編集部 春風

京都の暮らしが少しだけ楽しくなるニュースをすろ~な感じで配信しています。記事へのご意見・ご感想は、メール(info@slocalnews-kyoto.jp)で送ってください。心からお待ちしています。

人気のある記事ベスト15
  • 極上生食パン専門店「根来衆」が開店!... 【大豆みるくと昆布だしを使用した生食パンが登場!?/ニューオープン/京都・三条会商店街】 2021年4... 536件のビュー | April 30, 2021 に投稿された
  • 4月初旬のある晴れた日の夕方の事... 「紗帆ちゃん日記」第2回  この日、私(紗帆の父)は仕事が休みである計画を立てていた。計画といってもそ... 169件のビュー | April 14, 2021 に投稿された
  • 指揮棒・タクトの意味...  若い頃、暇をみてはオーケストラを聴きに行っていました。ピアノやコントラバス、ヴァイオリン、クラリネットなど... 131件のビュー | April 15, 2021 に投稿された
  • オモニ(母親)への思い...  「オモニは幸せだったばい」「苦労もしたばってん、よか人に出会えたん・・」。政治学者・姜尚中さんの母親が最期... 127件のビュー | April 12, 2021 に投稿された
  • 新鮮な空気を吸いたい!...  お年寄りは、「介護や福祉が切り捨てに」。そしてご両親らは、「会社は人員整理」「レジのパート勤務も減らされて... 127件のビュー | April 20, 2021 に投稿された
  • 常照皇寺の黒椿を愛でる... 「もやい京北便り1回目」 4月中旬、京都市右京区京北井戸町丸山に、桜の名所でもある常照皇寺を訪ねました。桜は... 117件のビュー | April 26, 2021 に投稿された
  • ネギを植えてみませんか?...  「人間が、まだ、ネギを食べなかったころの話です」。朝鮮の口伝民謡や民話を世界に紹介した金素雲さんの「ネギを... 87件のビュー | April 28, 2021 に投稿された
  • 八幡まるごと館たより【1回目】... コロナ禍で涙した・・2020年4月にはコロナ禍で緊急事態宣言が出され、今まで出来ていたことができなくなって、... 84件のビュー | May 5, 2021 に投稿された
  • 大衆寿司居酒屋「鮨・酒・肴 杉玉」が開店... 【旨いお寿司やつまみを手軽に、今日も酒がうまい。/ニューオープン/京都・四条木屋町】 2021年4月8... 55件のビュー | April 10, 2021 に投稿された
  • 「アンニョンテラス」が開店!... 【リゾートテラス付き韓国スイーツ専門カフェが京都祇園にOPEN!/ニューオープン/京都・祇園】 202... 54件のビュー | April 10, 2021 に投稿された
  • 古い京町家の小さな庭に... 京都の西の外れにある古い町家には畳二畳ほどの小さな庭があります。その昔、暮らした人がいました。地面に白い玉砂... 37件のビュー | April 15, 2021 に投稿された
  • 待つこと  ふと考えてみると、私は人を待つことが多い。待ち合わせの時間よりも早く到着することが多くある。相手が遅刻して... 31件のビュー | April 21, 2021 に投稿された
  • キラキラ光る 朝の仕事が終わったから折り畳み自転車で小さな旅に出かけました 旅の目的は音をつなぐ一本のケーブル ... 19件のビュー | April 27, 2021 に投稿された
  • まだ夜が明けぬ4時のラヂオ... 目覚まし時計に励まされて硬いベッドを抜け出すまだ夜が明けぬ4時 ラヂオを持ち電源をオンにして暗い階下へ... 15件のビュー | May 4, 2021 に投稿された
  • しあわせというものは... 「日本のアンデルセン」と称された小川未明の『春』から冒頭の言の葉をすぐそこにいる初夏がやってくるまえに ... 13件のビュー | April 29, 2021 に投稿された