かつてあった、秋の面影

【slow news/想い、思い。/コスモス】

京都新聞に「京都府長岡京市下海印寺の小泉川周辺で、キバナコスモスが秋風に揺れている。」という記事がありました。黄色の花が左岸の約50mを覆いつくすように咲いているそうです。

「コスモス」の文字を見ると、いつも、さだまさしの『秋桜』が思い浮かびます。1977年、当時18歳だった山口百恵に楽曲を提供し、ヒットした歌です。このヒットから『秋桜』を「コスモス」と読むことが広まったそうです。

此頃 涙脆くなった母が 
庭先でひとつ咳をする

こんな小春日和の穏やかな日は 
もう少しあなたの 
子供でいさせてください

もう一つ、「コスモス」の詩を紹介します。

『コスモスとお母さま』
コスモスの 咲いてるお庭
お母さまは せんたくなさる
コスモスの 花より高く
お母さまは 竿をあげなさる
コスモスと お母さまと
せいくらべ せいくらべ
コスモスは とても咲いてる
ミルクの色の 雲も浮いてる

22歳で夭折した櫻間中庸の詩です。

秋の日、庭に咲くコスモスには、母と子の想いが宿るようです。
かつて、この国の家庭にあった、秋の面影です。

2020年10月20日RT(227)
編集部 春風

編集部 春風

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