【川】人の書く文字

 今年も新しい年が来た。心新たにと思う反面、大人になるに連れて年が明けるワクワク感は薄れていっている。大晦日の日も午前0時まで起きていることはなくなってしまった。年が明けることに特別感はなくなったけれど、年末に書く年賀状、年始に届く年賀状が私はとても好きである。
 
 年賀状を送る人は、年々減少しているとニュースでみたことがある。私の周りでも、送る人は少しずつ減って来ていて、寂しく思っている。なぜ寂しく思うのかといえば、私は人の書いた字が好きだからだ。それが、私の関わりある人なら尚の事である。仕事をしていても、人の字は覚えるほど見てしまうし、覚えるほど見たいとも思っている。

 人から字をもらうと何故か親しくなった気になるのだ。そんな人の字が好きな私には年賀状がチャンスなのである。お世話になっている人に自分の感謝の気持ちを書いて伝え、その方々から返事をもらう。それだけで相手との距離が縮まるような感じがする。
 
 最近は様々なもののデジタル化により、以前に比べ字を書くことが減って来ている。人の書いた字を見ることが減った今、年賀状はとても貴重な機会だと思っている。これからも、今まで以上に人の書いた字を見ることはなくなってしまうかもしれない。年賀状の文化がある今を大切に、人に言葉を送りたいと思っている。

(酒井瑞希)

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2022年2月26日RT(370)
編集部 春風

編集部 春風

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