琵琶湖の深呼吸って、なんだろう?
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京都新聞に「琵琶湖の深呼吸」が今年は確認できないという記事がありました。えっ、琵琶湖が深呼吸してる?とても気になったので調べてみました。
「琵琶湖の深呼吸」は、「全層循環」という自然現象だそうです。冬の間、琵琶湖の水の温度は湖面に近いところが下がります。水温が下がると密度が高くなるので重くなって湖底に向かって沈んでいくようです。すると今度は湖底の水が上昇を初めます。つまり琵琶湖の湖水が全層で循環するわけです。湖面に近い水は酸素をたくさん含んでいるので、湖底に沈みながら酸素も運んでいきます。この酸素が湖底に生きる生物にとっては非常に重要な意味を持っているみたいです。
琵琶湖の生態系にとってとても重要な「全層循環」が、今年は暖冬の影響で1979年の観測開始以降、初めて完了しなかったそうです。滋賀県が調査したところ、底層の一部で湖水1リットル当たりの酸素濃度が例年の半分程度しかなかったようです。
今年は琵琶湖が深呼吸をしなかった。
辞書で「深呼吸」を調べてみると、「深呼吸して気持ちを落ち着かせる」という例文が載っていました。深呼吸できなかった琵琶湖と湖底の生物たちは、地球温暖化のことが気がかりで、気持ちを落ち着かせることができない日々をおくっていることでしょう。
2019年4月11日RT(813)